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電力流とその表現―Poyntingベクトルと抜山ベクトル―
細野 敏夫
誌名
電子情報通信学会論文誌 C
Vol.J77-C1
No.10
pp.519-528 発行日: 1994/10/25 Online ISSN:
DOI: Print ISSN: 0915-1893 論文種別: 論文 専門分野: 電磁界理論 キーワード: 電磁教育, Poyntingベクトル, 抜山ベクトル, 相対論, Pugh-Pughモデル, エネルギー速度,
本文: PDF(679.2KB)>>
あらまし:
Poyntingベクトルは普通,空間における電力流を表すベクトル場と考えられているが,電磁気学の多くの教科書には次のような主張がなされ,混乱を巻き起こしてきた.(a)Poyntingベクトルに発散が零の任意のベクトル場を加えても,エネルギーの保存則に違反しないから,電力流の表現としてPoyntingベクトルは唯一のものではない.(b)帯電した磁石の付近の空間でPoyntingベクトルは零ではない値をもつが,この空間に電力流が実在するとは考えられず,Poyntingベクトルが電力流を表さない場合がある.このような主張がなされ混乱が起きた原因は電磁理論の相対論的側面を軽視した教育にある.本論文は,電磁教育に寄与する目的で,(a)電磁理論が本質的に相対論的であることのわかりやすい説明,(b)抜山ベクトルは,Poyntingベクトルの代役を果たし得ないことの説明,(c)Poyntingベクトルに付加できるベクトル場の満たすべき一般条件,(d)電力流密度の表現としてPoyntingベクトルが唯一のものと考えられる根拠,などについて考察したものである.
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