秘密分散技術を利用した医療情報の遠隔保存と参照環境の評価

木村 映善
松村 泰志
三原 直樹
黒田 知宏
山下 芳範
平松 治彦
真鍋 史朗
田中 大介
佐藤 敦
山倉 直

(システム開発論文)

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J99-D    No.5    pp.526-538
発行日: 2016/05/01
早期公開日: 2016/02/03
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 10.14923/transinfj.2015AIP0010
論文種別: 特集論文 (インターネット技術とその応用論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
秘密分散,  事業継続,  医療情報システム,  災害医療,  

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あらまし: 
大規模災害が発生しても医療サービスを継続すること,すなわちシステム障害発生下でも診療に必要最低限の医療情報にアクセスでき,かつ速やかに原状の運用体制に復帰できる事業継続計画を策定することが医療機関に望まれている.これまでは情報セキュリティの保全の観点から,電子カルテの遠隔バックアップには利用者に閉じたホスティングが好まれ,管理コストが増大する傾向があった.本研究では,医療機関が相互に計算機資源を提供して相互バックアップを行い,必要時にいずれの医療機関でも速やかに参照,原状復帰できる環境の実現を目指した.単独では復元が不可能な複数の分散片に分割・保存する秘密分散技術を利用して秘密分散バックアップシステムと,安全に医療情報が参照できるシステムを開発した.個人情報の安全性確保と,運用コストの抑制かつ単一障害点を有しない相互医療情報バックアップ環境の実現が可能であることが確認された.