日本語リーダーにおける読み速度と眼球運動の行長依存性に基づく最適行長の検討

小林 潤平  関口 隆  新堀 英二  川嶋 稔夫  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J99-D   No.1   pp.23-34
発行日: 2016/01/01
早期公開日: 2015/10/02
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 10.14923/transinfj.2015HAP0014
論文種別: 特集論文 (ヒューマンコミュニケーション〜ヒト・モノ・トコロを紡ぐ豊かな情報を発信するICT〜論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
電子書籍,  読書インタフェース,  行長,  読み速度,  眼球運動,  

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あらまし: 
縦スクロール型の日本語電子リーダーにおいて,5〜40文字/行の行長変化がもたらす読み速度及び眼球運動への影響を検証した.読み速度は行長の伸長とともに増加し,最も短い5文字/行で最小,最も長い40文字/行で最大となったが,20文字/行付近で上限に至る傾向が認められた.読み速度の行長依存性は「停留時間」「順行サッカード長」「逆行による過剰停留数」「改行運動中の過剰停留数」のバランスで決定されることがわかった.また,行長が長いほど,停留時間は短く順行サッカード長は長くなって読み速度向上に寄与する一方で,逆行による過剰停留及び改行運動中の過剰停留は増えて読み速度の低下をもたらすというトレードオフの関係が見出された.トレードオフ関係の妥協点を最適行長とすると,本研究における文字サイズ4.4mm及び行高6.0mmの縦スクロール型日本語電子リーダーの最適行長は,20〜29文字/行と結論付けられた.