Webサービスシステムの応答性能劣化診断のための学習データ自動選定方法

植田 良一  角井 健太郎  爲岡 啓  松下 誠  井上 克郎  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J99-D   No.1   pp.100-108
発行日: 2016/01/01
早期公開日: 2015/09/28
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 10.14923/transinfj.2015JDP7035
論文種別: 論文
専門分野: ディペンダブルコンピューティング
キーワード: 
システム性能,  応答性能劣化,  機械学習,  異常検知,  学習データ自動選定,  

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あらまし: 
WebサービスシステムのCPU/メモリ等を対象とした観測値を元に,システムの状態,特に応答性能異常の検知に寄与する技術を提案する.計算機システムの異常検知の方法は,熟練者が見出した相関に基づくルールベース方式から,過去の運用データから機械学習等の統計処理にて生成したモデルに基づいて異常の診断を行う統計処理方式へと変化しつつある.機械学習を応用する方法では,診断結果の精度を上げるために学習データの量を十分に多くする必要があるが,計算量が多くなるため,やみくもに過去の全データを学習に使うことは現実的ではない.そこで我々は,選別労力をかけずに選んだ初期学習データから開始し,観測データの中から自動的に学習データに追加すべきデータを選別し,これが出現するたびに学習データへ自動的に組み入れ,モデルを逐次更新する方法を提案する.選別を行わずに全データを追加して学習させた場合と,我々が考案する方法で選定した部分データのみ追加して学習させた場合とで,診断結果を比較する実験を行った.その結果,我々の方法を採用した場合,10種中7種の実験で,全データで学習した場合と同等の診断結果が得られることを確認した.