無線メッシュネットワークにおける経路変更に起因する冗長なTCP高速再送制御の抑制手法

明田 修平  瀧本 栄二  大月 勇人  齋藤 彰一  毛利 公一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J99-B   No.8   pp.612-624
発行日: 2016/08/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2015JBP3066
論文種別: 論文
専門分野: 地上無線通信,放送技術
キーワード: 
無線メッシュネットワーク,  TCP,  順序エラー,  高速再送制御,  輻輳制御,  

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あらまし: 
無線メッシュネットワークはリンク品質が安定しにくいため,経路変更によってリンク品質の変化に対応することで通信性能を向上させることができる.しかし,経路変更は順序エラーの原因となり,特にTCP通信における冗長な高速再送制御を引き起こすという課題がある.この課題を解決するため,本論文では,輻輳によるキュー溢れを検知するためのTCPヘッダの改良及び受信DATAパケットのシーケンス番号と到着間隔とに着目した順序エラー発生原因の判定手法と,経路変更により発生した順序エラーによる冗長な高速再送制御の抑制手法を提案する.提案手法では,判定手法により順序エラーの原因が経路変更であると判定すると,ACKパケットの送信を一時待機することで冗長な高速再送制御を抑制する.また,誤判定に対しても待機時間に制限を設けることで影響を最小限に抑えている.提案手法をシミュレーション評価した結果,冗長な再送パケット数を70%〜99%削減でき,スループットも1〜5%向上することを確認した.