EV用無線電力伝送(WPT)システムの漏えい磁界の解析

杉浦 行  久保田 文人  藤井 勝巳  篠塚 隆  和田 修己  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J99-B   No.3   pp.135-143
発行日: 2016/03/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
論文種別: 特集論文 (安全安心な社会基盤の発展に不可欠なEMC技術論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
無線電力伝送,  非接触電力伝送,  WPT,  EV,  漏えい磁界測定,  

本文: PDF(1.4MB)>>
論文を購入




あらまし: 
近年,WPTシステムを導入するニーズが高まっており,これに伴ってWPTシステムから漏えいする電磁界による受信障害が懸念されている.このため,本論文では電気自動車(EV)用WPTシステムの漏えい磁界を電磁界解析ソフト(NEC2,FEKO)を用いて研究した.ただし,(1)送受コイルの様々な設置条件や周囲条件での磁界強度を相互に比較するために,送受コイルの電流のベクトル和を一定にして漏えい磁界強度を求めた.(2)また磁界強度は,妨害波測定法に従って直径60 cmのループアンテナの受信電圧から求めた.その結果以下のことが判った.(a)金属大地面上のEV用WPTシステムの漏えい磁界は,コイルに近ければHz成分が強いが,5 m以上離れればHy成分が優勢になる.ただし,一般土壌面では,Hy成分よりHz成分が優勢になる.(b)コイルの中心から5〜10 mの範囲内では,Hy成分は距離の3乗に反比例して減衰する.これよりも遠方では距離の4乗に反比例して減衰する.これは金属大地面上の微小磁気ダイポールの磁界の特性と一致する.また鉄製基板やフェライト板,更に車体模擬鉄板を取り付けても減衰特性は変わらなかった.