仮想マラソンにおける競争機能による運動促進

岸野 寛史
北村 泰彦

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J99-A    No.1    pp.56-64
発行日: 2016/01/01
Online ISSN: 1881-0195
DOI: 
論文種別: 特集論文 (人とエージェントのインタラクション論文特集)
専門分野: 社会的関係
キーワード: 
仮想マラソン,  運動促進,  説得技術,  競争,  

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あらまし: 
近年,運動不足による体重超過や肥満が深刻な社会問題となっており,情報技術を用いた運動促進システムの開発が行われている.本研究ではそのようなシステムの一つとして,スマートフォンとサーバで構成される仮想マラソンシステムを開発した.スマートフォンの画面にはマラソンコースが表示され,ユーザが移動した距離に合わせて,エージェントがそのコースを移動する.更に,異なる場所や異なる時間帯にいるユーザ同士が仮想的に競争ができる擬似リアルタイム競争機能を導入した.この機能により,過去の自分自身との競争も可能になる.本論文では,擬似リアルタイム競争機能の運動促進効果を示すとともに,運動促進をもたらす競争相手の性質も明らかにした.評価実験では,自分自身,友人,他人を競争相手とするグループと競争しないグループに分け,3kmのコースを歩いた場合のタイム差によって運動促進効果を測定した.結果として,友人や他人を競争相手とする場合には,競争なしに比べて,統計的に有意傾向を示すタイム差が観測され,運動促進効果が示唆された.