複数の疲労指標を組み合わせた筋疲労検出感度の向上

伊藤 建一  堀田 優  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J98-D   No.10   pp.1352-1358
発行日: 2015/10/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 10.14923/transinfj.2015JDP7001
論文種別: 論文
専門分野: 生体工学
キーワード: 
筋疲労,  筋電図,  時間領域解析,  周波数領域解析,  非線形解析,  

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あらまし: 
現在,ヒトの末梢性疲労を捉えるために,双極誘導から得た表面筋電図に対して周波数領域解析を施し,平均周波数や中央周波数などの特徴量を抽出する手法が主に用いられている.しかし,条件によっては周波数成分の徐波化に代表される疲労性変化が現れ難い場合がある.本研究ではその改善のために,筋疲労検出感度の向上を試みた.改善アプローチは電極配置法を単極誘導に変更し,更に周波数領域解析に加えて非線形解析,時間領域解析を行うことである.各解析方法により算出した複数の疲労指標はRogersとMacisaacによって提案されたEnd to end projectionを適用することで一つの合成変数に総合化し,有効性が高い指標の選定と組み合わせを検討した.その結果,複数の指標を組み合わせることによって検出能力が向上することを確認した.有効性が高い指標は時間領域解析,周波数領域解析による指標が多く,最適な組み合わせは5個程度の指標の組み合わせであった.組み合わせ手法を用いた解析でも,単極誘導の方が双極誘導よりも疲労性変化を明確に捉えられることを示す結果が得られた.