制約条件・重み付き最小2乗法によるヘッドホン受聴を志向したサラウンド信号の再合成

西村 竜一  薗田 光太郎  
(マルチメディア情報ハイディング・エンリッチメント研究専門委員会推薦論文)

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J98-D   No.10   pp.1335-1343
発行日: 2015/10/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 10.14923/transinfj.2014JDT0003
論文種別: 論文
専門分野: マルチメディア処理
キーワード: 
拘束条件・重み付き最小2乗,  サラウンド,  ミキシング,  バイノーラル受聴,  

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あらまし: 
映画のDVDやBlu-rayのパッケージメディアでは,サウンドトラックを含んでいるものが少なくない.今後,ネットワークの通信帯域が広がり,クラウドのインフラ整備も進むと,メディアをパッケージで購入したとしても,視聴するのはモバイル環境が専らという将来も現実味を帯びて来る.この場合,ヘッドホンやイヤホンで視聴することになるが,サラウンド音はスピーカ再生を前提として合成されており,それを単純にミックスダウンしてヘッドホンで聴取したのでは,本来の臨場感が大きく損なわれる.そこで,サラウンドスピーカで聴取した場合でも,ある程度の音質を確保しつつ,それをステレオ信号にダウンミキシングしてヘッドホンで聴取した際に,高臨場感な音環境が生成されるようなサラウンド信号の合成手法について検討した.バイノーラル信号からのサラウンド信号の生成は,チャネル数が増加するためにアップミキシングとなり,劣決定系の問題となる.そこで,頭部伝達関数を用いて生成したバイノーラル信号を目的信号として拘束条件を与え,元々のサラウンド信号との差が聴感上少なくなるように,重み付け最小誤差規範を用いてサラウンドの各チャネル信号を再合成する手法を提案する.