CELPに基づく音声符号化向けのピッチ周波数に依存した適応ポストフィルタ

千葉 大将  鎌本 優  守谷 健弘  原田 登  宮部 滋樹  山田 武志  牧野 昭二  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J98-D   No.10   pp.1301-1311
発行日: 2015/10/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 10.14923/transinfj.2015JDP7004
論文種別: 論文
専門分野: 音声,聴覚
キーワード: 
音声符号化,  G. 718,  CELP,  ポストフィルタ,  ピッチ強調,  

本文: PDF(1.5MB)>>
論文を購入




あらまし: 
携帯電話やVoIP (Voice over Internet Protocol)などのように低ビットレートでの通信が要求される条件下ではCELPアルゴリズムをもとにした音声符号化方式が使われることが多い.これらの方式では復号信号に対してピッチやフォルマントを強調するポストフィルタ処理を行うことで聴感上の品質を向上させており,8 kbit/s程度の低ビットレートでの広帯域音声通信をサポートしているITU-T G. 718 ACELP方式では,復号信号に対して低い周波数帯域のみピッチ強調するBass post-filterを用いて音声品質を向上させている.本研究では,ピッチ周期情報を用いて,Bass post-filterのピッチ強調を行う周波数帯域とピッチ強調利得を処理フレームごとに適応的に変化させる手法を提案する.提案法の音質を評価するために,広帯域用PESQを用いた客観評価とMUSHRAによる主観評価を行った結果,クリーン音声の音質を向上させることが確認できた.従来法と比較すると提案法の演算量・記憶容量の増加はごくわずかであり,CELPに基づいた多くの音声符号化方式にも簡単に適用することが可能である.