拡散系列タイミングと周波数オフセットを同時に推定する直接スペクトル拡散通信用初期捕捉方式

東中 雅嗣  富塚 浩志  尾崎 圭介  岡崎 彰浩  岡村 敦  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J98-B   No.12   pp.1277-1288
発行日: 2015/12/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
論文種別: 論文
専門分野: 無線通信技術
キーワード: 
直接スペクトル拡散,  初期捕捉,  周波数オフセット,  周波数同期,  

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あらまし: 
本論文では,直接スペクトル拡散通信方式の受信信号に大きな周波数オフセットが存在する条件において,高速に拡散系列タイミングと周波数オフセットを同時に推定可能な初期捕捉方式を提案する.拡散系列タイミングと周波数オフセットを同時に推定する初期捕捉法としては,FFT (Fast Fourier Transform)に基づく方式が知られているが,回路規模が大きく,逆拡散前の広帯域なスペクトル拡散信号に対してリアルタイムで処理を行うには実装面で課題が多い.提案方式は,従来よく知られている,セグメント分割された整合フィルタによる相関処理で初期捕捉を行うSMF (Segmented Matched Filter)に対して,整合フィルタ後段に複数の異なるセグメント間隔にて信号の位相差を計算する処理を追加する.更に,計算した位相差ベクトルを複素平面上で平均化していくことで正しい拡散系列タイミングと周波数オフセットに対応するベクトルを検出する.計算機シミュレーションにより,提案方式は,SMFに対して複数の異なるセグメント間隔で位相差を計算する処理と,それに付随する平均化回路等を追加するのみの簡易な構成で,高精度かつ高速に拡散系列タイミングと周波数オフセットを同時に推定できることを示す.