日本手話の形態素解析のためのNVSG要素モデル

渡辺 桂子  寺内 美奈  長嶋 祐二  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J98-A   No.1   pp.113-128
発行日: 2015/01/01
Online ISSN: 1881-0195
DOI: 
論文種別: 特集論文 (ヒューマンコミュニケーション〜人々の生活を幸せで豊かにしていくICTとコミュニケーション〜論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
手話,  形態素,  NVSG要素モデル,  CL,  言語構造,  

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あらまし: 
手話は,聴覚障害者のコミュニケーション手段の一つである.手話は,視覚的な言語であり,文字で書き表す一般的な方法が存在しない.そのため,手話の言語学的及び工学的な研究が遅れている.そこで,本論文では,手話の言語的な構造に注目した新しいNVSG要素モデルを提案する.NVSG要素モデルは,手話が構成される要素に注目し,形態素構造を独立な階層構造に記述する方法である.手話の構成要素である,手型,動き,視線,視線を除いた非手指動作をそれぞれ,N要素,V要素,S要素,G要素とし,コンピュータでの解析を考慮して記述が記号化されている.この記述法を用いて,現在まで約1,500単語記述を行った.記述の結果,語レベルでの形態素の階層的な構造が視覚的に把握しやすくなった.また,要素ごとに記述することで語構造からの検索が可能となり,形態素レベルの比較に役立てることができる.3名の解析者が独立に記述した結果,記述法に揺れがないことを確認した.更に,NVSG要素モデルでは,NVSGの各パラメータ値を確定することによって手話アニメーションの動作生成を可能としている.各パラメータを組み替えることによって,新たな手話語彙動作の合成が可能となった.