提示メディアによる感情伝達傾向の差異に関する分析

土屋 誠司  鈴木 基之  渡部 広一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J98-A   No.1   pp.103-112
発行日: 2015/01/01
Online ISSN: 1881-0195
DOI: 
論文種別: 特集論文 (ヒューマンコミュニケーション〜人々の生活を幸せで豊かにしていくICTとコミュニケーション〜論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
感情伝達,  提示メディアによる違い,  映像情報,  音声情報,  言語情報,  

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あらまし: 
人間は,様々な情報を用いてコミュニケーションをとっている.また,例えば,電話であれば音声情報,メールであれば言語情報というように,使用できる情報が限られた場合でもコミュニケーションをとることができる.しかし,これらの情報をうまく利用しないことでトラブルになるケースが多く報告され社会問題になっている.そこで本論文では,人に感情を伝えることに焦点を当て,メディア間における感情伝達傾向を分析する.具体的には,映画中の発話内容を映像,音声,言語の情報で提示し,発話者の感情を推定する被験者実験を行った.結果,全ての情報から感情を推定した場合に比べ,被験者間の感情伝達率が音声情報の場合15.0%,言語情報の場合は更に5.6%低下することが分かった.また,過去の結果と比較し,ある程度の一致を確認するとともに,喜びの感情を伝えるには全ての情報が必要であること,音声情報があると逆に喜びの感情が伝えにくくなることがあるという新しい知見も同時に得られた.これらの結果は今後,新しいインタフェースの開発や人同士のコミュニケーションにおける誤解などの問題解決に役立つと考えられる.