小型SoG-LCDの入力信号配線に対する最適設計手法とその評価

水津 太一  築山 修治  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J97-A   No.7   pp.519-527
発行日: 2014/07/01
Online ISSN: 1881-0195
DOI: 
論文種別: 論文
専門分野: VLSI設計技術とCAD
キーワード: 
入力信号配線設計,  配線幅設計,  駆動回路,  液晶ディスプレイ,  システムオングラス,  

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あらまし: 
小型液晶ディスプレイ(LCD: Liquid Crystal Display)の駆動回路は,システムオングラス(SoG: System on Glass)技術を用いて液晶と同じ基板上に形成されるようになってきたが,ここでの金属配線層は1層であるため,配線設計が重要となる.特に,駆動回路への入力信号配線に関しては,画面周りの領域(いわゆる額縁)を小さくし,画面を大きくできるように,配線領域の幅をできるだけ小さくする必要があるが,この幅を小さくし過ぎると,配線遅延や波形なまりが大きくなり,画素データを正しく取り込めなくなる.本文では,このようなSoG-LCDの入力信号配線問題について考察し,指定した配線領域内において,各入力信号の配線幅を最適設計する手法を提案する.この手法は,クロック信号の遅延とデータ信号の遅延の差のばらつきが許容範囲内(遅延の差がほぼ一定)という条件の下で,波形なまり(信号遷移時間)を最小にするもので,ランダム性を含む逐次改良法に基づいている.また,提案手法の性能を,アニーリング法や最急降下法を用いた手法,並びにSmart SPICEのオプティマイザを用いた手法と比較検討する.その結果,提案手法の優位性が分かり,例えば,Smart SPICEのオプティマイザを用いた手法に比べて,最大波形なまりを約26%低減する配線をより短い時間で求めることが分かる.