GMM-UBMに基づく話者認識方式のウルフ安全性評価

大木 哲史  大塚 玲  甲藤 二郎  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J97-A   No.12   pp.726-734
発行日: 2014/12/01
Online ISSN: 1881-0195
DOI: 
論文種別: 特集論文 (バイオメトリクス論文小特集)
専門分野: 話者認識
キーワード: 
バイオメトリクス,  生体認証,  話者認識,  ウルフ攻撃,  混合ガウス分布,  

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あらまし: 
近年,セキュリティ意識の高まりから生体認証技術への関心が高まっている.しかし,生体認証システムは既存のパスワードやICカードによる個人認証システムと共通な脆弱性に加え,特有の脆弱性も含んでいる.そのため,脆弱性に対する対策を行うことでより安全性の高い生体認証システムが望まれている.本論文では,音声を用いた話者認識方式特有の脆弱性の存在とそれを利用した攻撃手法について検討を行った.GMM (Gaussian Mixture Model)を用いた話者認識方式では,本人の音響的特徴をモデル化したGMMに加え,多数話者の音声から生成したUBM (Universal Background Model)を詐称者モデルとし,これらの対数ゆう度比を用いることで詐称者による攻撃が困難な照合を実現している.本論文では,UBMに基づく話者認識方式に関して,明示的なパラメータの範囲において強力な攻撃が可能な詐称者モデルが存在することを示す.更に,この結果を用いて複数のテンプレートに対して誤一致を引き起こすような入力情報(ウルフ)によるなりすましを目的とした攻撃であるウルフ攻撃が可能であることを示す.また,提案手法の有効性を実験により確認する.