追跡対象と周辺領域の関係性に注目した物体追跡

山下 隆義  藤吉 弘亘  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J96-D   No.7   pp.1627-1635
発行日: 2013/07/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 
Print ISSN: 1880-4535
論文種別: 論文
専門分野: 画像認識,コンピュータビジョン
キーワード: 
追跡モデル,  周辺状況,  発生確率,  遮へい,  KLダイバージェンス,  

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あらまし: 
物体追跡は,追跡対象の形状変化や照明変化による見え変化,物体の移動やカメラ移動による動き変化,他の物体や追跡対象自身による遮へいなど様々な変化が生じる複雑な状況下でも対象を追跡し続けることが求められている.従来の物体追跡は,これらの問題に対して,追跡対象と背景領域を区別するのに有効な情報を捉えることに主眼を置いてきた.我々は視点を変え,追跡対象と背景領域を区別するだけでなく,追跡対象の周辺状況を理解し,その情報を活用する協調的な物体追跡のモデルを提案する.提案モデルでは,周辺状況を理解する指標として,誤追跡の発生確率を導入する.誤追跡の発生確率は,追跡対象と周辺領域の特徴の類似性とその空間的な関係性から導く.この発生確率をもとにして,追跡の振舞いを変えることで,類似する物体や背景への誤追跡を防ぐことが可能となる.提案手法の有効性を示すために,提案する追跡モデルと関連する従来手法と追跡性能の比較を行った結果,提案手法は複雑背景や類似物体との遮へいが生じる様々なシーンにおいて従来手法より追跡性能が向上していることを示すことができた.