垂直面内指向性を用いた移動通信用リング・オムニセルの評価

中野 雅之  林 高弘  天野 良晃  
(アンテナ・伝播研究専門委員会推薦論文)

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J96-B    No.9    pp.916-925
発行日: 2013/09/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 特集論文 (ワイヤレスシステムを支える技術を融合するアンテナ・伝搬技術論文特集)
専門分野: 無線システム
キーワード: 
リング・オムニセル,  CINR,  高速データ通信,  垂直面内指向性,  

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あらまし: 
高速データ通信に適した無線セルの実現に向けて,基地局アンテナの垂直面内指向性を応用した移動通信用リング・オムニセルを考案した.無線エリア品質のシステムシミュレーション評価を行い,従来の3セクタセルと比較して高いCINRが実現できることが分かった.更に,アンテナを試作し,郊外環境及び都市環境での屋外実験によるシステム評価を行った.その結果,同一周波数セクタ繰返し条件において郊外環境では提案方式の有効性を確認した.一方,基地局高と同等の高さからなる周辺ビルが存在する都市環境では,周辺ビルからの反射波によって生じる同一周波数間干渉によりスループットが低下してしまうことが分かった.その結果,特に垂直面内指向性を用いて無線エリアの品質改善を図る場合,統計的な電波伝搬特性を考慮しただけでは不十分で,基地局周辺の周辺建物からの反射波などの影響を考慮した,サイトスペシフィックな電波伝搬によるエリア設計を,十分に考慮する必要があると述べた.