プリント回路基板周辺のEMC問題

井上 浩  萓野 良樹  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J96-B   No.4   pp.378-388
発行日: 2013/04/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 招待論文 (多様化する電磁環境におけるEMC 対策設計・評価技術論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
電磁環境学,  電磁放射,  プリント回路基板,  電磁妨害,  

本文: FreePDF(3.3MB)


あらまし: 
電磁環境の中で機器内の最も基本的なEMC問題の発生する部分であるプリント回路基板(PCB)及びその周辺の電磁放射問題について論じている.本論文では,最初に,信号と放射の関係及びEMC問題の原因を解明する手助けになる問題点を整理している.次いで,PCBの有限なグランド面(GND)に流れる電流に関係する不平衡電流(コモンモード電流)を検討し,放射に大きな影響を与える要素を明確にしている.また,PCBを配線で結合する場合と線路の不連続によって発生する放射の問題の基礎データを示している.本研究では放射メカニズムを明確にするための最も単純で基本的な構造,すなわち,一般的に使用される表面マイクロストリップ線路をもつPCBとケーブルによって構成されるEMC問題モデル(EMIアンテナモデル)を用いた.更に,PCBに関係する配線の不連続部分や基板上の素子,近傍に置かれた導体,PCBを内蔵するきょう体などからの放射についても論じている.複雑な放射メカニズム及び有効な放射抑制法を検討するには適切な検討モデルが必要不可欠である.単純モデルから得た基本原理は,様々なモデルへの応用が可能になり,電磁ノイズの対策が飛躍的に進展すると考えられる.