二次元通信システムにおける定在波を考慮した入力点選択型給電方式に関する研究

手嶋 宏介  松田 隆志  張 兵  稲元 勉  高木 由美  太田 能  玉置 久  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J96-B   No.12   pp.1342-1354
発行日: 2013/12/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 特集論文 (知的環境を実現するセンサネットワークの基盤と応用技術論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
二次元通信,  非接触給電,  定在波,  給電量最小化,  

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あらまし: 
二次元通信システムとは,シート状通信媒体を用いた通信システムであり,シート内にマイクロ波を閉じ込めて伝搬させることでシート上の端末に限定した通信と給電を同時に実現することをねらっている.しかし,二次元通信システムにおける給電には課題がある.シンクノードからシートに入力されたマイクロ波は反射によって定在波を形成する.このため受信電力が弱くなるヌル点が複数形成され,このヌル点上の端末への給電効率は低くなる.そこで本論文では,入力点の位置に応じてヌル点の位置も変化することに着目し,複数の入力点を適切に切り換えることによって複数端末に対し総給電量を減らすように給電を行う入力点選択型給電方式を提案する.また,どの入力点からどれだけの期間,どのような順番で給電すると給電量を最小化できるかという給電量最小化問題として定式化する.この問題を解くためには,ある入力点から一定時間給電後のセンサノードのキャパシタ電圧を知る必要がある.本論文では,具体的なセンサノードのインピーダンスや受信電力を知ることなく,センサノードのキャパシタ電圧の推移から一定時間給電後のセンサノードのキャパシタ電圧を推定する方法も併せて検討する.例題において,提案方式が従来の一つの入力点を使った給電方式に比べて給電時間を87.6%減らすことができ,一点入力では十分な給電が不可能な例においても提案方式によって十分な給電が可能であることが示された.