複数アンテナを用いた秘密通信方式の安全性について―ブラインド等化による盗聴可能性の検討―

大野 修一
戒田 博和
小谷 考弘

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J95-B    No.6    pp.751-759
発行日: 2012/06/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: 無線通信技術
キーワード: 
複数送受信アンテナ,  秘密通信,  ブラインド等化,  盗聴,  

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あらまし: 
送信局と正規受信局の通信路容量が,送信局と盗聴局の通信路容量より大きな場合,安全な秘密通信が可能であることが理論的に示されている.この理論に基づく秘密通信を実現するため,通信路の性質を利用した物理層における暗号化通信の試みがなされている.本研究は,複数送信アンテナシステムを利用し,いくつかの送信アンテナから干渉信号を送信することで秘密通信を目指す手法の安全性を検証する.まず,盗聴局が受信アンテナを増加することで,正規局と盗聴局間のシステムをブラインド等化が適用可能な形に変形できる場合があることを示す.ブラインド等化はシステムの出力のみからシステムの入力を復元する手法であるが,送信信号の順番と振幅は求めることはできない.そこで,何ビットの付加情報があればブラインド等化した信号より入力が復元できるか考える.また,ノイズがある場合のブラインド等化による盗聴性能をシミュレーションにより評価する.