人工誘電体フラットレンズアンテナの設計・作製

張 陽軍  井上 晃伸  粟井 郁雄  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J95-B   No.12   pp.1634-1641
発行日: 2012/12/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: アンテナ・伝搬
キーワード: 
人工誘電体,  レンズアンテナ,  フラットアンテナ,  共振,  

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あらまし: 
人工誘電体レンズアンテナは約60年前Kockによって検討され,凸レンズ状のアンテナが実現された[1].それはレンズ外周から中心に向けて厚さを増やすことで位相長を制御する光学レンズと同じ原理を用いる物であった.本論文はフラットかつ薄い板状で,中心に向けて屈折率を大きくすることによってレンズ作用をもつアンテナを設計・作製し,その解析結果及び測定結果を報告する.レンズアンテナは直径50 mm,厚さ2.29 mmの円板であり,パターニングしたプリント基板を電波の伝搬方向に5層貼り合わせることにより作製した.このレンズアンテナの設計手順には周波数依存性がないため本来広帯域なアンテナであり,本論文では15 GHz及び10 GHzにおける結果を報告する.一次放射器とレンズアンテナを合わせた最大利得は,15 GHzにおいてはシミュレーションで約14.5 dBi,測定で約12.8 dBiであり,10 GHzにおいてはシミュレーションで約12.8 dBi,測定では約11.9 dBiであった.レンズは高誘電率であるため反射が大きくなるが,一次放射器もレンズもフラットであるため両者の間に共振が起きる.それによって反射を小さくし,妥当な利得が得られることを見出した.