マルチエージェント説得における集団同一視の効果

小林 一樹  藤原 規行  北村 泰彦  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J95-A   No.1   pp.175-183
発行日: 2012/01/01
Online ISSN: 1881-0195
DOI: 
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 特集論文 (人とエージェントのインタラクション論文特集)
専門分野: インタラクション分析
キーワード: 
擬人化エージェント,  マルチエージェント,  集団同一視,  説得,  

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あらまし: 
本研究では,マルチエージェントによるユーザ説得システムにおいて,集団同一視とエージェント数が説得効果に及ぼす影響について議論する.実験においてユーザは砂漠遭難課題に取り組み,アイテムを選択する.エージェントはユーザが選択したアイテムとは異なるアイテムを推薦し,その推薦が受け入れられた回数を説得成功回数として計測した.このとき,集団に対する帰属感覚である集団同一視の強化の有無とエージェントの数を組み合わせて実験条件を設定した.集団同一視を強化する方法として,ユーザが選択したアイテムに対してエージェントが賛同する方法を採用した.説得効果を分析したところ,集団同一視を強化するとエージェント数の多い方が説得効果は高いことが示唆された.特に,エージェント数が3体の場合に集団同一視を強化したときが最も説得効果が高かった.また,アンケート調査の結果,本研究で用いた集団同一視を強化する方法によってユーザの集団同一視が高められていることが示され,この手法の有効性が支持された.