姿勢とアピアランスの変化に頑健な対象追跡を実現するアピアランス統合メモリベースパーティクルフィルタ

三上 弾  大塚 和弘  大和 淳司  
(第13回画像の認識・理解シンポジウム推薦論文)

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J94-D   No.8   pp.1194-1205
発行日: 2011/08/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 
Print ISSN: 1880-4535
論文種別: 特集論文 (画像の認識・理解論文特集)
専門分野: 画像・映像解析
キーワード: 
対象追跡,  メモリベース予測,  アピアランス変化,  パーティクルフィルタ,  

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あらまし: 
本論文では,画像上の物体の位置・姿勢の追跡において,大きな姿勢変動,及びそれに伴う大きなアピアランスの変化に対して頑健な方法として,アピアランス統合メモリベースパーティクルフィルタ(Memory-based Particle Filter with Appearance Prediction:M-PFAP)を提案する.メモリベースパーティクルフィルタ(Memory-based Particle Filter:M-PF)は,対象の過去の状態履歴に基づいて位置・姿勢の事前分布を予測することで,複雑なダイナミックスをもつ対象に対して頑健な追跡を実現する方法である.M-PFでは,アピアランスの変化を考慮しないため,姿勢変化に伴ってアピアランスが大きく変化すると追跡の継続が困難であるという問題があった.本論文で提案するM-PFAPは,推定すべき対象の状態として,位置・姿勢にアピアランスを加え,これらの同時事前分布を,過去の履歴を用いて予測する.対象の姿勢とアピアランスとの複雑な関係を陽にモデル化することなく,両者を過去の履歴に基づいて推定することで,大きな姿勢変動に伴うアピアランスの変化に対しても頑健な追跡を実現した.またM-PFAPは,M-PFの特長を継承し,激しい速度変化への追従,及び遮へいによる追跡失敗からの復旧に高い性能を発揮する.本論文では,顔姿勢を対象とした実験を行い,従来のM-PFの限界を大きく超える横向き姿勢90度までの追跡成功を確認した.