CCDスキャナで取り込んだ胸部X線像に対するじん肺コンピュータ支援診断

阿部 孝司  南 昌秀  中村 宗広  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J94-D   No.1   pp.395-408
発行日: 2011/01/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 
Print ISSN: 1880-4535
論文種別: 論文
専門分野: 生体工学
キーワード: 
コンピュータ診断,  じん肺,  胸部X線写真,  医用画像処理,  

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あらまし: 
じん肺の診断では胸部X線写真の読影が難しく,これまでいくつかコンピュータによりじん肺を定量的に診断する方法が提案されてきた.しかし,既存方法では胸部X線写真を鮮明にディジタル化するスキャナが高価でモバイル性に欠けていることから,じん肺に対するコンピュータ診断はいまだ実用化に至っていない.そこで,本論文では,市販CCDスキャナで取り込んだ胸部X線像に対するじん肺コンピュータ診断に有効なじん肺異常度を提案する.市販CCDスキャナで取り込んだ胸部X線像は,フィルム専用スキャナで取り込んだものと比べ画質が著しく劣化する.本手法では,市販CCDスキャナで取り込んだ胸部X線像に対して,ユーザがタブレットペンで肋骨エッジを描画して肋骨領域と肋間領域を決定し,それらの領域からじん肺の症状の度合を特徴量として抽出する.本手法に対する評価実験では,厚生労働省が提供しているじん肺標準写真9枚と健常者の胸部X線写真47枚に対し,本手法により抽出された特徴量を用いて種々の分類器で健常と異常の判別を行った.実験の結果,健常・異常判別の再現率は83.3%以上,適合率は98.0%以上となり,本手法の有効性を確認した.