適応変調とハイブリッドARQを用いたセルラシステムにおける受信SINRの平均及び標準偏差を用いたスループット推定方法

流田 理一郎  岸 洋司  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J94-B   No.4   pp.589-600
発行日: 2011/04/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: 無線通信技術
キーワード: 
セルラシステム,  エリア設計,  無線回線品質,  スループット推定,  適応変調,  

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あらまし: 
近年のセルラシステムにおいては,パケットデータ通信によって多種多様なサービスを提供するために,適切なエリア設計を行うことが重要となっている.現在のセルラシステムでは,受信信号強度(RSS)や希望信号対干渉雑音電力比(SINR)などの無線回線品質がしきい値以上となる場所をエリアと定めている.第3世代セルラシステムでは,適応変調及びハイブリッド自動再送要求(HARQ)によって,無線回線品質に応じた最適な伝送レートでパケット通信を行うため,前述のエリア設計手法は適当ではない.すなわち,無線回線品質だけではなく,スループットなどの通信サービス品質を考慮した上で,一定以上の品質となるようにエリア設計を行う必要がある.本論文では,セルラデータ通信サービスにおけるエリア品質評価を行うにあたって,ネットワークにトラヒック負荷を与えることなく,無線回線品質の測定結果のみから,通信品質を推定するアプローチを取り,無線回線品質である受信SINRの平均値及び標準偏差を用いて,通信サービス品質であるスループットを推定する方法を提案する.受信SINRの平均値及び標準偏差から,適応変調におけるMCS (Modulation and Coding Set)及びHARQによる平均パケット送信回数を導出し,無線スロットをすべて使用したときのスループットを推定する方法を提案する.HARQにおけるパケット合成法として,CC (Chase Cambining)及びIR (Incremental Redundancy)を想定する.実験室において測定実験を実施し,実験結果から提案方法の優位性を明らかにする.