センサ・ディスプレイ複合アレーによる音場の可視化

藤森 潤一  栗原 誠  本地 由和  及川 靖広  山崎 芳男  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J94-A   No.11   pp.846-853
発行日: 2011/11/01
Online ISSN: 1881-0195
DOI: 
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 特集論文 (アコースティックイメージング技術の新展開論文特集)
専門分野: 音場可視化
キーワード: 
音場,  可視化,  LED,  マイクロホン,  アレー,  

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あらまし: 
設置された位置で瞬時音圧を光強度に変換するデバイスをアレー状で空間に配置し音場の可視化を試みている.このセンサ(本システムではマイクロホン)とディスプレイ(本システムではLED)を一体化したものをセンサ・ディスプレイ複合(SDC:Sensor-Display Composite)と呼ぶことにする.SDCは観測する物理量をその位置から光によって伝送するデバイスであり,観測した物理量とその位置情報を同時に伝送できる利点がある.マイクロホンと発光体のSDCデバイスを用いた音場の可視化は古くから試みられている.一つのデバイスで空間をスキャンする方式では一定時間音場の維持が必要であり,定在波の観察や再現可能な音場の観察は可能であるが一度しか生成することのできない音場に対してはその観察が困難であり,任意の音場に対しては時変動を十分に把握できない.本研究ではSDCの二次元アレーに波形が認識できる程度の表示能力をもたせ,音波の可視化を可能にした.SDCデバイスの大きさは約1 cm2程度であり,現時点で利用可能な小型のMEMSマイクロホンとフルカラーLEDに加えてマイクロプロセッサを搭載し,ディジタル信号処理と時系列メモリ機能を備えた.時系列メモリを用いた音波の記録や再生を外部からコントロールできるので,任意の時刻近傍における音波の伝搬を時間を引き伸ばして観察することが可能であり,現場において非常に有効なものとなる.