肝エコー信号の独立性に着目した病変情報抽出法

岩科 智之  須鎗 弘樹  山口 匡  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J94-A   No.11   pp.817-825
発行日: 2011/11/01
Online ISSN: 1881-0195
DOI: 
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 特集論文 (アコースティックイメージング技術の新展開論文特集)
専門分野: 医用超音波
キーワード: 
独立成分分析,  スペックルノイズ,  信号解析,  肝線維症,  確率密度関数,  音場,  

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あらまし: 
医用超音波の分野において,断層画像に含まれるスペックルノイズを除去し,病変組織の量や分布の様子を詳細に捉えたいという要求が強い.本論文では,肝エコー信号に含まれるスペックルノイズと生体組織構造を反映したエコー信号との独立性を指標とし,独立成分分析(ICA)による肝臓病変の組織構造抽出法を提案する.一枚のエコー画像から組織構造とは独立した信号成分であるスペックルノイズを除去するため,同様のノイズを付加情報として用いることでICAを適用した.計算機シミュレーションによる基礎検討では,正負の値をもつ出力の負部に組織構造を反映した情報が抽出され,実際のエコーデータにおいても同様に線維構造が抽出されることを確認した.また,付加情報として与えるノイズの性質は照射超音波の音場特性で決定されるため,音場の違いが解析結果に与える影響について検討を行ったところ,エコー信号の分解能や減衰率に依存した出力が得られ,独立性を指標とした新たな組織構造抽出法の可能性が示された.