前方情報を考慮した走行ルールによるメタ安定相の発生と特徴の解析

増渕 達也  荒井 幸代  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J92-D    No.11    pp.1935-1944
発行日: 2009/11/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 
Print ISSN: 1880-4535
論文種別: 特集論文 (ソフトウェアエージェントとその応用論文特集)
専門分野: エージェントベースシミュレーション
キーワード: 
自律エージェント,  セルオートマトン,  交通渋滞,  メタ安定,  

本文: PDF(801KB)>>
論文を購入



あらまし: 
高速道路の交通流には渋滞に至る過程で「本来ならば渋滞となる交通密度に至っても,交通流の流量が増加し続けるメタ安定状態」が出現する段階(メタ安定相)を経ることが知られている.メタ安定相の発生メカニズムが解明できれば,これを利用することによって自然渋滞発生の軽減も期待できる.本論文では,自然渋滞の原因が運転者前方の道路情報の不確実性に起因することに着目し,交通流のセルオートマトンモデルとして知られるNagel-Schreckenbergモデルの運転者ルールを拡張したモデルを提案する.具体的には,「先行車の前方に関する情報」として,先行車との距離,及び,先行車の前方の空き具合を運転者に与えるだけの単純な拡張によってメタ安定相が発生することをシミュレーションによって確めた.また,従来の交通流の実験で用いられていた道路長やシミュレーション時間が,メタ安定状態の発生パターンや渋滞発生過程に及ぼす影響に着目して考察する.