固有モード関数展開法とモーメント法を組み合わせた解析に基づく方形導波管スロットアレーアンテナの動作理解と設計

広川 二郎  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J92-B   No.9   pp.1322-1332
発行日: 2009/09/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 招待論文 (シミュレーション・解析手法とアンテナ・伝搬技術論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
スロットアンテナ,  方形導波管,  固有モード関数展開法,  モーメント法,  

本文: FreePDF(708.4KB)


あらまし: 
本論文では,固有モード関数展開法とモーメント法を組み合わせた方形導波管スロットアレーアンテナの解析及び設計について論じる.本解析法では,まず解析領域を等価定理に基づき規範領域に分割し,その規範領域内の電磁界を固有モード関数で展開し,開口上等価磁流のリアクションを解析的に評価する.導波管内にポストを設けて反射抑圧を実現する構造については,固有モード関数展開の考えから,ポストをスロットから十分に離すことで,ポスト上に導波管厚さ方向に一様な電流成分のみを仮定すればよく,三次元構造を二次元問題として解析できる.また,数値的にスロット形状を断面とする導波管の固有モード関数を求め,それを磁流に関する展開関数とすることで,モーメント法により任意形状のスロットアンテナを解析でき,壁厚領域の磁流に関するリアクションは固有モード関数の直交性により解析的に評価できる.更に,数百素子の二次元アレーでは,その全相互結合を考慮した解析が短時間で実行され,その設計は等価アドミタンスを用いた分布定数回路との組み合わせで10回程度の繰返し解析で終了できる.このように固有モード関数展開法の考え方は,単に解析を高速化するだけではなく,アンテナの動作理解や適用可能構造の拡張にもつながっている.