再帰的組織型畳込み符号のSum-Product復号とターボ符号への適用の試み

正本 利行  小川 裕一  荻原 春生  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J92-A    No.12    pp.987-998
発行日: 2009/12/01
Online ISSN: 1881-0195
DOI: 
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: 符号理論
キーワード: 
畳込み符号,  ターボ符号,  Sum-Product復号,  タナーグラフ,  

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あらまし: 
再帰的組織型畳込み符号のSum-Product Algorithm(SPA)による復号特性の改善を行った.一般的に良いSPA復号特性が得られない理由として,タナーグラフが長さ4のループ(four-cycle:FC)を多く含んでいることが考えられる.そこで,長さ4のループを除去する処理(Removing four-cycle:RmFC)を適用したが,必ずしも十分な特性改善は得られなかった.これは畳込み符号では必ずしもFCが特性劣化の主な原因ではないことを示唆している.そこで,別の改善法を提案した.それは畳込み符号の標準的なパリティ検査多項式よりも次数の高い等価なパリティ検査多項式を用いてSPA復号を行うものである.これにより,(45,73)8符号の場合,Bit Error Rate(BER)= 10-4において,従来のSPA復号方法よりも1.25 [dB]の特性改善が得られた.提案法とBahl, Cocke, Jelinek and Raviv(BCJR)復号との差はBER = 10-4において0.3 [dB],提案法の復号演算量はBCJR復号の0.14倍,Max-Log MAP(Maximum A posteriori Probability)復号の0.22倍であった.提案法をターボ符号に適用した場合,従来のSPA復号と比べて高Eb/N0領域のBER特性が改善した.しかし,提案法の特性とBCJR復号の特性を比較すると,依然として大きな差があることが分かった.