二分割複素係数擬直交フィルタバンク

京地 清介  田中 雄一  池原 雅章  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J91-A   No.4   pp.458-467
発行日: 2008/04/01
Online ISSN: 1881-0195
DOI: 
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: ディジタル信号処理
キーワード: 
二分割フィルタバンク,  複素係数,  擬直交,  線形位相,  

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あらまし: 
本論文では二分割複素係数擬直交フィルタバンクを提案する.実係数からなる実係数フィルタバンクは,直交性の面から双直交フィルタバンクとパラユニタリフィルタバンクの二つに分類できる.前者は設計の自由度の高さ,後者には合成フィルタが分割フィルタの時間反転で設計できる設計の容易さと入力・出力信号のエネルギーを保存できる利点がある.またそれぞれについて,フィルタに対称性をもたせた線形位相フィルタバンクが存在する.一方,フィルタの対称性を保持したまま係数を実係数から複素係数に拡張すると,対称性かつパラユニタリ性を満たす複素係数フィルタバンクのクラスが存在することが示されたが線形位相を満たさない.本論文では実係数における直交性の複素係数への拡張である「擬直交」に基づく新しい二分割複素係数フィルタバンクのクラスが存在することを示す.また提案するフィルタバンクはパラユニタリフィルタバンクの利点をもち,線形位相性を課したとしても任意偶数長で設計できることを示す.