Javaソフトウェアの部品グラフにおけるべき乗則の調査

市井 誠  松下 誠  井上 克郎  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J90-D   No.7   pp.1733-1743
発行日: 2007/07/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 
Print ISSN: 1880-4535
論文種別: 論文
専門分野: ソフトウェア基礎,プログラム理論
キーワード: 
ソフトウェア部品,  利用関係,  部品グラフ,  べき乗則,  

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あらまし: 
ソフトウェア部品とはモジュールや関数,クラス等のソフトウェアの構成単位であり,参照や呼出しなどの形で互いに利用関係をもつ.ソフトウェア部品を頂点,利用関係を有向辺としたグラフはソフトウェア部品グラフ(部品グラフ)と呼ばれ,ソフトウェアの解析手法に広く用いられている.グラフを特徴づける要素として頂点の次数分布がある.近年,WWW上のページのリンク関係やソーシャルネットワーク等,様々な分野のグラフで次数分布がべき乗則に従うことが明らかになり,活発に研究されている.本論文では,Javaソフトウェアに含まれるクラス間の静的な利用関係に基づく部品グラフの次数分布にべき乗則が成り立つかどうかを調査した.その結果,一つのソフトウェア及び大規模なソフトウェアの集合に関し,入次数の分布がべき乗則に従い,出次数の分布は次数の大きな範囲でのみべき乗則に従うことが明らかになった.また,一部の部分集合においても同様の性質が成り立ち,特に,単語に基づく部分集合は非常に少ない部品数でも全体集合と同様の性質をもつことが明らかになった.