広帯域高精度サンプリング技術

上森 将文  小林 謙介  光野 正志  清水 一也  小林 春夫  戸張 勉  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J90-C   No.9   pp.625-633
公開日: 2007/09/01
Online ISSN: 1881-0217
DOI: 
Print ISSN: 1345-2827
論文種別: 論文
専門分野: 電子回路
キーワード: 
サンプリングオシロスコープ,  インパルスサンプリング,  トラックホールド回路,  信号ノイズ比,  帯域,  

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あらまし: 
この論文ではサンプリングオシロスコープ等の電子計測器及び通信システムへの応用のために,広帯域サンプリング回路を高い信号ノイズ比(Siganal-to-NoiseRatio:SNR)で実現するための理論的問題を検討する.すなわち,帯域一定のサンプリングを設計する際にSNRを最大にする二つの時定数τ1, τ2の関係を求める.ここでτ1は信号源の出力抵抗,サンプリングスイッチのオン抵抗の合成抵抗とホールド容量による時定数で,τ2はスイッチング時間窓(アパーチャ時間)である.その結果,ステップ応答での出力信号と熱雑音によるSNRを最大にするのは設定帯域によらず τ1= 1.5 τ2 のときであることを導出した.サンプリングオシロスコープでは広帯域サンプリングを実現するためにインパルスサンプリング方式(τ1 τ2)が用いられているが,広帯域化に伴いノイズが大きくなるという問題がある.一方トラックホールド方式(τ1 τ2)はひずみや高周波信号の反射の問題で広帯域サンプリングには適さない.高精度広帯域サンプリング回路はインパルスサンプリング方式とトラックホールド方式の中間に位置するという筆者らの経験を今回の解τ1= 1.5 τ2 は理論的に支持する一つの結果になっている.