計算グリッドとデータグリッドをPeer-to-Peer(P2P)技術で融合したグリッドアーキテクチャ

上田 清志
須永 宏
岡 利幸
松村 裕亮

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J90-B    No.12    pp.1239-1248
発行日: 2007/12/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: ネットワーク
キーワード: 
Grid,  P2P,  BLAST,  DNA,  

本文: FreePDF(1.1MB)

あらまし: 
本論文では,IP公衆網を介して一般のPCをつなぐPCグリッドにおいて,計算グリッドとデータグリッドをPeer-to-Peer(P2P)技術により融合させるグリッドアーキテクチャを明らかにする.本アーキテクチャは,大量のデータを参照しつつ大量の計算を行う処理を効率的に実行でき,計算依頼から完了までのターンアラウンドタイム(TAT)短縮化に効果がある.データグリッドで参照データが分散配置されている上に計算ジョブを実行するもので,各PCの参照データ取得状態をジョブの依頼先判定論理に利用する方式と,参照データをもつPCに処理余力がない場合等に余力のあるPCにジョブを依頼しP2P技術によって参照データを取得する方式を提案する.両方式ともデータ取得要求がデータベースサーバに集中せず,サーバの回線帯域と処理能力を小さく抑えられる効率性の高い方式である.本アーキテクチャは,新たに得られた遺伝子を既知の参照DNAデータと比較計算して遺伝子の特性を発見する遺伝子相同性探索に適している.ブロードバンドIP公衆網ユーザと生命情報学研究者が参加したフィールド実験,及び,ラボ内LAN環境実験により,提案方式が効率的でTAT短縮化に有効であることを評価・検証した.