光空間PPM-CDMA方式においてシンチレーションと多元接続干渉による特性劣化を改善できるシンボル判定法の提案

大庭 弘貴  平野 竜馬  宮澤 高也  笹瀬 巌  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J89-B   No.8   pp.1464-1475
発行日: 2006/08/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: 光無線通信
キーワード: 
光符号分割多元接続,  パルス位置変調,  光空間,  シンチレーション,  多元接続干渉,  

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あらまし: 
光空間パルス位置変調(PPM:Pulse Position Modulation)-符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)システムにおいて,受信機で相関処理を行う従来方式を用いると,多元接続干渉(MAIs:Multiple Access Interferences)の影響が小さい場合でも,シンチレーションの影響により光強度が大きくなったMAIによって,シンボル誤りが生じる確率が高くなる.逆に,シンチレーションの影響が小さい場合においても,同時ユーザ数の増加に伴い,MAIsの影響が増加し,ビット誤り率(BER)特性が劣化する.本論文では,シンチレーションとMAIsの影響を同時に軽減することを目的とし,光空間PPM-CDMA方式において,各PPMスロット内で最小値検出後に比較検出を行うシンボル判定法を提案する.提案方式では,各スロット内で独立に,全重み位置のアバランシフォトダイオード(APD:Avalanche Photo Diode)出力値を比較し,最小の出力値を検出する.その後,各スロットごとの最小の出力値同士を比較し,APD出力値が最大となるスロットを送信シンボルと決定する.提案方式では,はじめに各スロット内で最小値検出を行うことにより,シンチレーションの影響を大きく受け光強度が大きくなったMAIsを,シンボル判定の際に用いる出力候補から除外できるので,従来方式よりもシンチレーションの影響を緩和できる.更に,所望ユーザが光パルスを送信していない比較スロットにおいて,MAIsのない重み位置が1個所でも存在する限り,受信シンボルを正しく判定できるので,従来方式と比較してMAIsの影響を緩和できる.理論解析の結果,提案方式は,従来方式と比較して,ビット誤り率(BER:Bit Error Rate)特性を改善できることを示す.