擬似衛星の対流圏遅延補正モデルの評価

福島 荘之介  吉原 貴之  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J89-B   No.7   pp.1207-1214
発行日: 2006/07/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 特集論文 (観測・計測・探査における電波応用の最新技術論文特集)
専門分野: 電子航法
キーワード: 
GPS,  擬似衛星,  対流圏遅延,  ラジオゾンデ,  

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あらまし: 
擬似衛星を利用した航空機の着陸航法システムでは,地表付近の対流圏遅延が測距誤差の最大要因となる.このため,ラジオゾンデ観測に基づく大気屈折率の高度分布モデルから近似的に導出された対流圏遅延補正モデルが提案されている.しかし,この屈折率モデルの構築にはラジオゾンデ観測の地表付近の低い高度情報が利用されていない.また,地表付近の気象観測値は,局所的な影響により屈折率モデルとの差が大きくなる場合がある.現在までに擬似衛星の補正モデルを実験的に評価した例はなく,補正モデルの妥当性は未検証であった.そこで,本論文では擬似衛星の飛行実験により,搬送波位相の二重差による対流圏遅延を求め,提案された補正モデルと比較する.更に,1年間の国内17個所のラジオゾンデの高層気象観測データから地表付近の対流圏遅延を求め,補正モデルと比較する.この結果,補正モデルによる対流圏遅延は,飛行実験ともラジオゾンデともよく一致し,国内南方の高温多湿の気象状態においても,着陸航法システムへ適用可能であることを示す.