逐次学習型時系列予測モデル

郷古 学  菅谷 至寛  阿曽 弘具  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J89-A   No.3   pp.243-252
発行日: 2006/03/01
Online ISSN: 1881-0195
DOI: 
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: ニューラルネットワーク及び生物工学
キーワード: 
時系列予測,  逐次学習,  記憶容量,  ニューラルネットワーク,  

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あらまし: 
本論文では,記憶容量制限を考慮した逐次学習型の時系列予測モデルとして,適応的逐次学習ネットワークモデル(Adaptive and Sequential Learning Network model: ASLN model)を提案する.提案モデルは入力として与えられる時系列情報を逐次的に記憶し,その記憶を用いて予測を行う.モデルは周囲の環境の変化に対し,記憶容量の有効利用を図りながら,自らの記憶を変化させることで追従していくことが可能である.モデルは入力時系列に含まれる要素と,その遷移に関する情報を記憶する.モデルは時系列の要素の中でも入力頻度の高いものを重要と判断し,優先的に記憶する.また入力される要素の遷移に関する情報を状態ベクトルという形で表現し,階層型ニューラルネットワークにより記憶する.状態ベクトルは過去の入力系列の情報を保持しており,文脈を表現することが可能である.計算機実験により,提案モデルが周囲の環境の変化に対し追従しつつ時系列を予測することを示す.また,ばらつきを含む手書き数字パターンを用いた数字列の学習実験を行い,パターン数を増やした場合の予測能力の検証を行った.更に,モデルが時系列の遷移情報を記憶する際に重要となるパラメータについて,その設定指針を与えた.