係数更新部に騒音抑圧回路を包含する音響エコーキャンセラの構成

井方 健吾  梶川 嘉延  野村 康雄  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J89-A   No.12   pp.1119-1129
発行日: 2006/12/01
Online ISSN: 1881-0195
DOI: 
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: 電気音響,音響一般
キーワード: 
音響エコーキャンセラ,  騒音抑圧,  適応アルゴリズム,  

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あらまし: 
拡声通話系では,従来のハンドセットと異なり,マイクロホンを口元に近づけず,固定して用いるため,周囲騒音を集音しやすく,SN比の悪い環境になる可能性が高い.このような環境では,拡声通話に必要不可欠な音響エコーキャンセラ(AEC)の性能が著しく劣化する.この問題に対して,AECに騒音抑圧回路を併用することが有効であるが,騒音抑圧回路は近端話者の音声に影響を及ぼすため,通話品質が劣化する可能性がある.そこで本論文では,適応フィルタの更新にのみ騒音抑圧回路を適用する手法を提案する.提案法は,音声の白色化とSN比の改善により,AECにおいて有効な適応アルゴリズムの収束速度を大幅に改善することができる.シミュレーション結果は従来法と比べてERLEを約5 [dB].EAを約10 [dB]改善できることを示す.