時間平均シルエットを用いた能動カメラによる人の追跡

羽下 哲司  鷲見 和彦  八木 康史  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J88-D2   No.2   pp.291-301
発行日: 2005/02/01
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Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 画像・映像処理
キーワード: 
侵入監視,  背景差分,  相関演算,  追跡,  フロー,  

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あらまし: 
本論文では,屋外で,人のような非剛体の移動対象を,カメラを動かしながら追跡するための画像処理アルゴリズムを提案する.カメラ自身が動くため,背景差分処理ではなく,背景とのフローの違いにより移動対象を抽出し,追跡する手法が有効と考えられる.しかし,屋外で非剛体の対象を扱うため,形状やアスペクトの変化,障害物による遮へい,高コントラスト背景の通過などにより,フローが部分的に消失して,追跡の重心位置が安定せず,追跡に失敗することが多い.そこで,提案手法では,背景とのフローの違いにより抽出した小領域を,数フレームにわたり画素単位で位置合せしながら累積することにより得られる,時間平均シルエットと呼ばれる領域を用いて追跡を行う.フローを空間的に密に求める代わりに時間的に長く観測するため,部分的にフローが消失しても移動対象の領域を安定して求めることが可能である.また演算量の点でも効率が良い.屋外で,人が移動するシーンを用いた実験の結果,移動対象と背景の領域を合わせて,平均64点という少ない数のフローで,画像全体(約1200点)でフローを求めた場合と同等以上に安定な追跡結果を得ることが確かめられた.