相互利得変調波長変換器のカスケード型光信号再生器の入力ダイナミックレンジに関する研究

武田 秀和  植之原 裕行  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J88-C   No.5   pp.314-320
公開日: 2005/05/01
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Print ISSN: 1345-2827
論文種別: 論文
専門分野: 光エレクトロニクス
キーワード: 
半導体光増幅器,  全光信号再生器,  相互利得変調,  波長変換,  

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あらまし: 
光通信の高速化に伴い,劣化した光信号を光素子により再生する全光信号再生が求められている.現在,半導体光増幅器 (SOA)の相互位相変調や電界吸収型光変調器 (EAM)の相互吸収変調を用いた方式が報告されている.しかしながら,相互位相変調を用いた光信号再生器は入力信号光パワーのダイナミックレンジが2 dB程度と狭く,動作条件の制約が厳しいという課題がある.そこで我々は入力ダイナミックレンジの拡大を目的として,相互利得変調による波長変換素子のカスケード型光信号再生器を提案してきた.この方式は相互利得変調波長変換の入出力特性を利用し,カスケード接続することで低入力光パワー領域と高入力光パワー領域の入出力特性に非線形性をもたせ,光信号再生を行う.今回,CGCORの基本特性の確認と,入力光パワーのダイナミックレンジについて検討し,その詳細について初めて報告する.基本特性の確認において,CGCORの入出力特性に非線形性が確認され,ダイナミックレンジの検討においては,プローブ光パワーやSOAの注入電流を固定した条件で6 dBのダイナミックレンジが得られた.また,1段目プローブ光パワーを最適化した状態で11 dB以上のダイナミックレンジが得られた.相対強度雑音 (RIN)の測定によりRINの抑圧が観測され,再生光の受信感度の改善や入力ダイナミックの拡大に寄与していることが確認できた.これによりCGCORが当初の目的を実現できるポテンシャルをもつことを確認した.