内装用一般建材を用いた三層型電波吸収体の基礎的検討

木村 健一  久保 知也  橋本 修  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J88-B   No.6   pp.1130-1138
発行日: 2005/06/01
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: 電磁環境・EMC
キーワード: 
電波吸収体,  建築材料,  複素比誘電率,  含水率,  無線LAN,  

本文: PDF(363.9KB)>>
論文を購入




あらまし: 
無線通信の需要の増大に伴って情報漏えいや通信品質低下などの問題が顕在化してきている中,その解決策の一つとして電波吸収体が提案されている.しかしその多くは建築材料としてなじまないものであり,施工時の取扱いや価格などの面で制約があった.本論文では一般の内装建材のみを使って,無線LANの主要な二つの周波数帯域に同時に対応できる三層型電波吸収体(二つの建材層の中間に空気層を配置)を提案し,その基礎的検討を行った.すなわち,まずケイ酸カルシウム板とモルタル板について含水率と複素比誘電率の関係を明らかにして実験式を導出した.次にそれをもとに各層の厚さと含水率を変数として理論計算を行い,三層型電波吸収体の設計を行った.その結果,層1(表面層)が層3(奥層)よりも薄いような構成が含水率の変動に対応できることを明らかにし,提案した吸収体の有効性を示した.そして本手法により製作した三層型吸収体の測定結果と実測した各層の厚さと含水率から計算した吸収量はよい一致を示し,本設計手法の有効性が確認できた.