音の再生方式と高能率符号化が競合話者存在下での単語了解度に及ぼす影響

中貝 順一  小澤 賢司  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J88-A   No.9   pp.1026-1034
発行日: 2005/09/01
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DOI: 
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: 電気音響,音響一般
キーワード: 
バイノーラル録音再生,  TwinVQ符号化,  競合話者,  単語了解度,  遠隔協調作業,  

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あらまし: 
遠隔協調作業環境の一例として競合話者が存在するテレビ会議に近い状況を想定し,音の再生方式及び高能率符号化が単語了解度に及ぼす影響を検討した.音の再生方式としては,モノラル方式,2チャネルステレオ方式,バイノーラル録音再生方式の3種を比較の対象とした.また,音の符号化法としては,TwinVQ方式を取り上げた.これらの3種の再生方式について符号化の有無の組合せによる合計6条件について,単語親密度を統制した4モーラ単語群を用いて単語了解度試験を行った.具体的には,画面に映った3名の話者が同時に発声した別々の単語のうち,被験者にはあらかじめ指定された話者が発声した単語を聞き取らせた.実験結果として,バイノーラル録音再生方式による単語了解度は他の2種の再生方式に比べて有意に高いことが示された.また,符号化を行った場合のバイノーラル録音再生系の単語了解度は,符号化を行わない場合のステレオ系よりも高いことが示され,このことから情報量の圧縮が必要となる実際の遠隔協調作業環境においてバイノーラル録音再生系を用いることの有効性が示された.