部分空間追跡法を用いたDOA逐次推定とアダプティブビームフォーミング技術

菊間 信良  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J87-B   No.9   pp.1149-1161
発行日: 2004/09/01
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Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 招待論文 (ワイヤレスパーソナル通信におけるアンテナ・伝搬の最新技術論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
DOA推定,  ESPRIT,  MUSIC,  部分空間追跡法,  アダプティブアンテナ,  

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あらまし: 
移動体通信においては多重波伝搬環境を把握することが重要で,個々の到来波の信号パラメータ(到来角など)を推定することが非常に有効な解析手段となる.またレーダにおいても,所望の信号と干渉波あるいは多重波(クラッタ)の識別が要求される.その推定方法の一つとして,MUSIC,ESPRIT等が提案され,その高分解能特性から注目を集めている.これらはアレー入力の相関行列の固有値展開に基づくもので,どちらの場合も,固有ベクトルの導出には相関行列の固有値展開を行う必要があるため,一般に計算負荷が大きくなり,連続して推定を続けるには何らかの効率化対策が必要となる.連続推定が容易になるとこれらの推定法をアダプティブアンテナの最適化アルゴリズムとしても利用できる.特に到来方向別にビーム形成ができるマルチビーム形成アルゴリズムとして有用と考えられる.本論文では,相関行列の部分空間追跡法であるBiSVD法,PAST法,及びPASTd法をMUSICまたはESPRITに組み込んだ到来方向の逐次推定法を解説し,計算機シミュレーションを通してそれぞれの手法の特徴を述べる.また推定結果を用いたDCMPまたは最ゆう法に基づくアダプティブビームフォーミング技術についても説明し,一例を示す.