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ポラリメトリックノッチフィルタを用いた目標検出方式
諏訪 啓 山本 和彦 野中 親房 今村 誠人 桐本 哲郎
誌名
電子情報通信学会論文誌 B
Vol.J87-B
No.1
pp.60-69 発行日: 2004/01/01 Online ISSN:
DOI: Print ISSN: 1344-4697 論文種別: 論文 専門分野: 計測・探査 キーワード: ノッチフィルタ, 目標検出, クラッタ抑圧, ポラリメトリ, レーダ,
本文: PDF(516KB)>>
あらまし:
車両や艦船をレーダで観測する場合,背景の地面や海面からのエコー(クラッタ)に目標からのエコーが埋もれ,検出が困難になる.従来,クラッタと目標の偏波特性の相違に着目した目標検出の一手法として,PWF (Polarimetric Whitening Filter)と呼ばれる手法が提案されており,その有効性が確認されている.一方,筆者らはSCR (Signal to Clutter Power Ratio)の低い環境下でのクラッタ抑圧方式として,ポラリメトリックノッチフィルタ(PNF: Polarimetric Notch Filter)を提案し,優れたSCR改善性能が得られることを確認した.本論文では,PNFによってクラッタ電力を抑圧した後,消え残りのクラッタ電力の偏波特性を白色化して一定誤警報確率を得る目標検出方式を提案する.計算機シミュレーションによる評価の結果,提案方式のSCR改善率は従来のPWFよりも平均で約1.5 dB上回るが,目標検出確率はほぼ同程度であることが分かった.また,95 GHz帯のポラリメトリックFMCWレーダを用いて取得したアスファルトと車両の散乱の偏波特性データによる性能評価の結果,PNFとPWFのSCR改善率は,それぞれ7.44 dBと5.85 dBであり,PNFのSCR改善率が1.59 dB勝っていたが,目標検出確率はPNFがPWFよりも若干高いものの,ほぼ同程度であった.
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