送受信者の不正を特定する電子文書保護方式の提案と評価

太田 陽基  渡邊 泰之  中尾 康二  菅谷 史昭  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J87-A   No.6   pp.826-834
発行日: 2004/06/01
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 特集論文 (マルチメディア社会における情報セキュリティ論文特集)
専門分野: 暗号プロトコル
キーワード: 
電子文書保護方式,  不正者,  ディジタル署名,  TTP,  処理時間,  

本文: PDF(457.8KB)>>
論文を購入




あらまし: 
ディジタル署名方式は,電子文書の作成者を証明し,かつ電子文書の真正性を保証する技術である.ISO/IEC 15945において信頼できる第三者機関(TTP)のディジタル署名を利用する方式も標準化されているが,これらの方式だけでは,送受信者間において不正が行われた場合に送受信者のどちらの不正であるのかまでは特定できない.問題を解決できるTTPを介する方式には,ニューメディア開発協会による電子公証システムやISO/IEC 13888において標準化されている否認防止メカニズムがある.しかし,従来方式には,TTPを利用するにあたり最も重要なTTPの処理負荷への考慮が欠落しており,処理性能の観点から実現性に乏しいという欠点がある.そこで,電子文書の正当性検証を問題発生時のみ行うことにより,TTPの処理負荷を軽減しつつ,送受信者による不正を特定可能な電子文書保護方式を提案する.そして,TTPにおける処理時間に関する提案方式と前述の2方式との比較,及び提案方式におけるTTPの保管データサイズの評価により,数MByteのサイズを有する電子契約書などの電子文書に対し,提案方式が有効であることを示す.