処理遅延を削減した1チャネル雑音抑圧

阪内 澄宇  羽田 陽一  片岡 章俊  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J87-A   No.11   pp.1367-1375
発行日: 2004/11/01
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: 電気音響,音響一般
キーワード: 
定常性雑音,  雑音抑圧,  短時間スペクトル振幅推定,  分析合成,  処理遅延,  

本文: PDF(841.9KB)>>
論文を購入




あらまし: 
空調音などの定常的な周囲雑音を低減し快適な音声コミュニケーションを実現する手法の一つとして,短時間スペクトル振幅推定に基づく雑音抑圧処理がある.これは,一つのマイクロホンを用いた周波数領域での処理であり,処理演算量が比較的小さいため装置やアプリケーションの実現に大変有効な手法である.しかし,周波数領域のフレーム処理によって発生する処理遅延が,音声通話品質の劣化を引き起こす.この問題に対して,本研究では処理遅延を削減した方式を提案する.提案方式は,周波数分解能を保持することにより処理品質の劣化を防ぎ,オーバラップ加算に工夫を施し処理フレームのシフト幅を短縮して処理遅延を削減した.客観評価実験から,従来方式と同等の雑音抑圧量を保ちながら処理遅延を1/8に削減できることを確認した.また主観評価実験から,従来方式と同等の音声品質を達成できることを明らかにした.