物理的モデルによる3次元物体の乾燥によるひび割れ表現法

青木 公也  ゴ ハイ ドン  金子 豊久  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J86-D2   No.12   pp.1756-1764
発行日: 2003/12/01
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Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: コンピュータグラフィックス(CG)
キーワード: 
CG,  ひび割れ,  物理的モデル,  ばねネットワークモデル,  含水率モデル,  

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あらまし: 
CG(Computer Graphics)研究の分野では,自然物・自然現象の表現法の構築は重要な課題の一つである.本研究ではCGにおいて,3次元物体に発生するひび割れをリアルに表現する方法を提案する.ひび割れは土壁,田の表面,陶磁器,樹皮等に見られる身近な自然現象の一つである.本研究では特に,泥や粘土からなる物体が乾燥によって収縮する際に発生するひび割れの再現を目的とする.CGでひび割れを表現するには,観察に基づくルールや簡易物理モデルに基づくアプローチが考えられるが,本研究では材質や環境,外力の変化への対応が容易に表現できることから物理モデルによる方法を用いる.具体的には粘土の収縮や弾性,柔軟性を表現するためにばねネットワークモデルを,乾燥による物体内部の水分移動を表現するために含水率モデルを導入し,これら二つのモデルを統合することにより,乾燥によるひび割れ発生のメカニズムをシミュレーションする.含水率を基本に,使用する物理パラメータの実測方法も検討する.最後に,様々な形状をもつ3次元物体について実験を行い,提案方法の有効性を確認した.