スケールスペース理論に基づく注視モデル

佐藤 俊治  三宅 章吾  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J86-D2   No.10   pp.1490-1501
発行日: 2003/10/01
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: バイオサイバネティックス,ニューロコンピューティング
キーワード: 
初期視覚,  注視位置,  注視範囲,  スケールスペース理論,  物体検出,  

本文: PDF(1MB)>>
論文を購入




あらまし: 
神経生理学で得られた知見や,視覚心理学で得られたヒトの視覚特性を考慮した,スケールスペース理論に基づく物体検出のための視覚モデルを提案する.提案モデルは主に(a)初期視覚モデル,(b)注意計算モデルで構成される.本論文ではまず,多重チャネル性,空間不均一性,及び方位選択性を考慮した視覚特性が,離散化されたスケールスペースで記述できることを示し,初期視覚モデルの定式化を行う.次に,スケールスペース理論で得られた知見に基づき,注意計算モデルの定式化,及び動作アルゴリズムの定式化を行う.数値実験により提案モデルは次の性質をもつことがわかった.(i) 輝度差の大きい物体に対してはその物体の中心位置へ視点を移動し,(ii) 適切な注意/注視範囲を計算し,(iii) 最も解像度が高い中心部に物体をとらえる.提案モデルはスケールスペース理論に基づくため理論的な考察やモデルの拡張が容易である.更に,構造が単純で実装が容易,計算量が小さい,調節するパラメータ数が極少数である等の工学的利点もある.