擬似2層構造を有する高精度多結晶シリコン抵抗の提案と実験的検討

島本 裕巳  大西 和博  芝 健夫  橋本 尚  菊池 俊之  玉置 洋一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J86-C   No.6   pp.643-650
公開日: 2003/06/01
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Print ISSN: 1345-2827
論文種別: 論文
専門分野: 集積エレクトロニクス
キーワード: 
多結晶シリコン,  抵抗素子,  2層構造,  温度係数,  高精度,  

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あらまし: 
大粒径層と小粒径層からなる擬似2層(Quasi-Double-Layer:QDL)構造を有する高精度多結晶シリコン抵抗を提案する.多結晶シリコン膜の電気的特性は,その結晶粒形状を変化することで制御可能である.そのため,小粒径の多結晶シリコン膜の上部をイオン打込みにより非晶質とし,その後の熱処理で再結晶化することで,抵抗値が正の温度係数を有する大粒径層と,負の温度係数を有する小粒径層からなる,擬似2層構造を実現した.本技術は巨視的に膜全体の粒径を制御することに相当する.本論文では,QDL構造が (1)抵抗値ばらつきに対する堆積膜厚変動の影響を低減する効果を有すること,(2)イオン打込みエネルギーを調整して大粒径層と小粒径層の割合を変化することで抵抗値とその温度係数の制御が可能であることを明らかにする.更に,本構造を抵抗素子に適用することで,任意の温度係数を有する多結晶シリコン抵抗が実現可能であることを示す.