レーザ誘起熱波による低光吸収材料の評価

南出 章幸  得永 嘉昭  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J86-C    No.12    pp.1282-1287
公開日: 2003/12/01
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Print ISSN: 1345-2827
論文種別: 特集論文 (光-超音波エレクトロニクス論文特集)
専門分野: 音波物性
キーワード: 
光音響顕微鏡,  低光吸収材料,  エポキシ系接着剤,  銀薄膜,  表面プラズモン,  

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あらまし: 
本論文は,これまで低出力レーザの光音響顕微鏡では評価が困難とされてきた低光吸収材料の新しい評価法について述べたものである.低光吸収材料として高光透過材料及び高光反射材料を検討した.高光透過率であるエポキシ系接着剤の評価では,接着剤に接する不透明基板に熱源を形成し,そこからの熱波を利用することで接着剤の熱物性評価を行う方法を提案した.黒色ポリプロピレン基板上の厚み57 μmのエポキシ系接着剤の熱拡散率を推定した結果,かなり良い精度で推定でき,提案した方法の有効性を示した.更に高光反射率である銀薄膜では,表面プラズモン発生時に生ずる強力な熱源に着目し,これを利用すれば光音響信号振幅を大きくできることを提案した.膜厚50.2 nmの銀薄膜を用いて実験した結果,表面プラズモン励起時にはそれが励起されていないときに比べて最大20倍程度の光音響信号振幅が観測できることを実験的に示し,提案した方法の有効性を示した.